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2016/12/12 Blog 中国四大刺繍のひとつ、蘇州刺繍にふれて

先月蘇州に短期滞在をしていました。

 

ということをブログで申しておりました。

 

目的は蘇州刺繍の習得です。

刺繍の技法や生糸の性質、刺繍の歴史などを学びたいと思っており

知人を介して貴重な機会を頂くことができました。

 

そんな目的での滞在だったはずなのですが・・・

実はお恥ずかしいことに体調を崩し、滞在のほとんどは不調の状態にいました。

 

風邪だった上に、現地の人にお勧め店につれてもらっては食べ過ぎており

(蘇州は淡白な料理もありますが、激辛の麻辣鍋や大盘酸菜鮎魚(塩漬けした野菜と川魚の炒め)など本当に美味しいのです)

何とも情けない滞在でした。

 

すみません・・刺繍の話に戻ります。

 

蘇州刺繍は中国四大刺繍の中でも2,500年以上の歴史があり

江蘇省の養蚕業の歴史から見る刺繍の発展や

何十種類もの技法、歴史の中で見直された技法もあり

今回の滞在はまだまだ蘇州刺繍の表面をかすったくらいのものでした。

 

みなさん、とても細かな描写を正確な手つきで刺し進め

その卓越した技術には感動しました。

*研修をさせていただいたところは写真撮影が禁止されている

プロが制作している工房でした。

 

蘇州刺繍に興味を持ったのは

数年前に蘇州刺繍とプラナカンビーズ刺繍が組み合わさったパネルを見たときからでした。

 

凡そ100年前に製作されたというプラナカンの家庭にあった立派な婚礼用のパネルは

既に害虫に食われていましたが、それでも光り輝く刺繍の糸の色、

解体させていただくと、刺繍技法、生糸の性質、次々と疑問がわき、

「どうことになっているんだろう」、「なんて美しい生糸なんだろう」と興味は最大値に。

 

明時代には、蘇州刺繍は既に安定した技術で成熟し栄華を極めていたようで

明朝貿易でマレー半島に蘇州刺繍が入ってくるのも当然の流れだったようです。

 

一方で、マレーシアに存在した刺繍職人は

プラナカンが呼んだ蘇州出身の工芸士や刺繍大士だったのか?

シンガポールに残る明らかにプロが作ったものだとわかる蘇州刺繍のパネルは

この地方の祖先の方が?

 

そんなこともお伺いできればと思いましたが、さすがに1世紀前の出来事。

具体的なことを知る方はいませんでした。

 

また来年も蘇州に行きたいと思っています。

 

■写真は到着日にたくさん食べていた山査子の飴。

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