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2016/08/30 Blog 【生徒様の作品】カードケース、ペンケースなど

東京教室とシンガポール教室に通って頂いた生徒様の作品です。

 

とても丁寧に心を込めてプラナカンビーズ刺繍をしていただき

ペンケース、カードケースになり、無事に作品が完成しました。

 

こちらの生徒様の作品には、

現代の世界中に存在するどのグラス工場でも生産することができない、

希少グラスビーズが含まれています。

 

1800年代にヨーロッパからシンガポールに渡り

クレトンマンと呼ばれた専門家が、プラナカンの邸宅だけに訪問販売をしていた時のビーズ。

 

市場に出回ることも、店頭に置かれることもなく

Manek Potong(マネック・ポトン)という名前でプラナカン家庭の子女がプラナカンビーズ刺繍をする時にだけ使われてきました。

 

シンガポールのプラナカンのご家庭では、

今もなおManek Potongを金庫に入れて大切に扱っている方もいらっしゃいます。

 

Manek Potongの希少価値はもちろんのこと、

数百年前までは外貨取得のための製造されていたグラスビーズだったため、

現代で生産することのできないManek Potongは金銭以上の価値があると十分認識されていらっしゃるのだと思います。

 

私自身も昔に生産されたManek Potongには、格別の思いを持ち、敬意を払って扱ってきました。

 

ビーズに敬意を払う。

 

少しおかしな話かもしれませんが

世界で一番小さな最小サイズのビーズが潜り抜けてきた長い歴史のことや、

現代に存在してもなお光り続ける姿に、ビーズが持つ生命力みたいなものを感じることがあります。

 

プラナカンビーズ刺繍に使う昔からの道具を受け継いだとしても

針は錆び、糸は朽ち果て、使用することができない材料が多い中

Manek Potongだけは色あせることも、朽ち果てることもなく、きらきらと静かに輝いています。

 

何世紀も前から、ヨーロッパの山脈地帯の小さな山小屋で手作業で作られていた時から、現在に至るまで変わることなく。

 

Manek Potongを熱く語っていると、何時間も話してしまうので

教室内では気を付けたいと思います・・。長々すみません。

 

長くご愛用いただけるよう、ペンケースやカードケースは

牛本革、そしてミシンを使わない手縫いで一針一針丁寧に仕立てています。

 

とても思い出深い生徒様の作品です。

 

また、東京教室でお目にかかりますことを楽しみにしています。

 

■掲載許可を頂いた生徒様の作品をご案内しております。

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